会社の特徴
私たちナノミストテクノロジーズは、徳島県鳴門市を拠点に、独自の「超音波霧化分離®」技術を用いた装置を開発・製造・販売するメーカーです。液体に超音波を照射すると、数ナノメートルから数十マイクロメートルという極小の霧(ナノミスト)が発生します。混合液の中では成分ごとに霧になりやすさ・粒径・生成速度が異なるため、その差を利用して狙った成分だけを分離・濃縮・精製することができます。この現象は、当社代表が1993年に発見したものです。
最大の特長は、加熱も加圧も一切不要という点です。従来の蒸留や濾過とは根本的に異なり、100〜200Vの電源だけで稼働します。そのため、蒸留装置と比べて使用エネルギーを約3〜7割、CO2排出量を約4〜8割削減できることを確認しています。廃水処理では最大100分の1程度までの減容化が可能で(従来装置は3〜5分の1が限界)、ボイラー燃料が不要になることでランニングコストを大幅に圧縮できます。装置表面は手で触れられる温度に収まるため、安全性が高く、病院など高温稼働が好ましくない現場にも設置できます。
主な製品は、廃水減容化装置「リキッドレデューサー」、空間除菌装置「パスツール1(ワン)」、突沸しないエバポレーター「USA-1000」をはじめとする研究・実験用霧化装置、食品用の中型霧化装置、大規模処理用霧化装置、温泉水濃縮装置です。レンタルや受託試験にも対応し、お客様の液体・課題に合わせた検証から装置提供までを一貫して行います。
応用範囲は、食品の香気成分の濃縮やアルコール除去、工場廃液のリサイクルと減容処理、VOC・アンモニア除去、半導体洗浄液のリサイクル、化学プロセスの分離精製、船舶用排ガス処理まで多岐にわたります。さらに、微細ミストでCO2を吸収し炭酸塩原料へ置き換えるカーボンリサイクル技術の開発を、双日株式会社・株式会社トクヤマ徳山製造所とともにNEDO委託事業として進めています。大阪大学・徳島大学との共同研究も含め、産学官連携で技術の裾野を広げています。
国内35件・米国17件の特許(2019年12月時点)に裏打ちされた技術は、サントリーMONOZUKURIエキスパート、旭化成、双日、常石造船、東京エレクトロンデバイス、オルガノ、トヨタ自動車、本田技研工業、花王といった各業界のリーディングカンパニーにご採用いただいています。世界中の工場や船舶から出る排水・排ガスが地球の自浄能力を超えつつある今、私たちは「非熱」「スチームレス(無蒸気)」で分離精製を行う基盤技術によって、世界のモノづくりの高度化と環境の改善に貢献していきます。現在は装置の標準化と量産化体制の構築を進め、脱炭素・半導体分野への本格展開を加速させているフェーズです。