【東海】大学発ディープテック特集

名古屋をはじめとする東海エリアでは今、スタートアップとディープテックで大きな注目を集めています!日本最大級のオープンイノベーション拠点「ステーションAI」を中心に、次世代を切り開く技術やアイデアが続々と誕生し、新しい価値を創造するエコシステムが急成長中です。

ディープテック分野では、AIやロボティクス、バイオテクノロジーを活用した最先端のプロジェクトが動き出し、国内外からも熱い視線が集まっています。このエリアで活躍するスタートアップが、東海から世界へ羽ばたく未来が近づいています。

循環型社会の実現を|株式会社フレンドマイクローブ

今回お話を伺ったのは、同社代表取締役 蟹江氏。株式会社フレンドマイクローブは、2017年6月に名古屋大学大学院工学研究科の堀克敏教授によって設立され、環境分野で微生物を活用するニッチな企業として注目されています。
2023年春の資金調達後、初の本格的な人材募集を開始し、スタクラを通じて博士号を持つ研究者と広報担当者の2名を採用することに成功しました。代表取締役の蟹江純一氏から採用成功の”鍵”についてオープンにお話いただきました。

地球規模の課題解決を|株式会社ノベルジェン

株式会社ノベルジェンは、2019年10月に設立された長浜バイオ大学発の研究開発スタートアップです。代表取締役の小倉淳氏は、東京大学で遺伝子工学と微生物・微細藻類学を専攻し、総合研究大学院大学でゲノム生物学を修了した博士(理学)です。同社は、微細藻類の力を最大化する「Algal Bloom Capture技術(ABC技術)」をコアに、地球温暖化や水質汚染、マイクロプラスチック問題などの地球規模の課題解決を目指しています。
これらの取り組みは、国や自治体が主催するビジネスコンテストや補助金事業で高く評価され、複数の採択を受けています。自然豊かな滋賀県長浜市を拠点に、微細藻類という小さな生命体が秘める大きな可能性を追求し、持続可能な社会の実現に向けた取り組みについてざっくばらんに伺いました。

日本最大級のオープンイノベーション拠点|STATION Ai株式会社

2024年10月、名古屋市鶴舞に日本最大級のオープンイノベーション拠点「STATION Ai」がオープンしました。この施設は、スタートアップ企業の創出・育成やオープンイノベーションの促進を目的としており、国内外のスタートアップ支援機関や大学との連携を通じて多様な支援サービスを提供しています。

HR採用戦略パートナーとして活躍する増尾(星野)仁美氏は、2023年よりSTATION Aiの採用支援事業の立ち上げに参画し、現在は入居スタートアップ企業に対する採用・組織づくりや事業立ち上げのサポート、キャリア開発に関するミートアップやワークショップの企画など、多岐にわたる業務や今後の展望について伺いました。

スタートアップを多角的に支援|名古屋市 経済局 イノベーション推進部

名古屋市は、スタートアップ支援を通じて地域経済の活性化とイノベーションの創出に注力しています。具体的な取り組みとして、小中高生から若手起業家までを対象としたアントレプレナー教育や、ビジネスアイデアの事業化プロセス体験プログラム、個別メンタリングなどを実施し、次世代のイノベーター人材を育成しています。

また、社会課題を解決するための先進技術の社会実証を支援し、実証実験の場を提供するなど、スタートアップを多角的にサポートしています。これらの取り組みについて、名古屋市経済局イノベーション推進部スタートアップ支援課長 鷲見氏にお話を伺いました。

最もイノベーションが起こる場所を|愛知県経済産業局スタートアップ推進課

新たなイノベーション創出と産業成長を加速させるエコシステムの構築を目指す愛知県。2018年に策定された「Aichi-Startup戦略」に基づき、スタートアップ支援拠点「STATION Ai」を推進。2024年10月のグランドオープン以降、スタートアップ企業やパートナー企業が続々と入居しています。

愛知県での起業の魅力として、モノづくり企業との近接性や行政の手厚いサポート体制を挙げています。また、STATION Aiは多様なサービスと交流機会を提供する全国的にも珍しい施設。近年、既存企業とスタートアップの連携も活発化しており、愛知県はスタートアップにとっての魅力的な環境について、愛知県経済産業局スタートアップ推進課の金丸氏にお話を伺いました。

スタートアップの様々なニーズに応える|愛知キャピタル株式会社・株式会社愛知銀行

愛知銀行の100%出資による投資専門子会社である愛知キャピタル株式会社は、事業承継支援やベンチャー・スタートアップの育成支援を通じて地域社会への貢献を目指しています。代表取締役の磯部勝雅氏は、投資先企業の代表者との直接対話を重視し、先見性や事業の独自性、地域貢献への姿勢を重視しているとのこと。

一方、愛知銀行は、融資を中心にスタートアップ企業への金融支援や地元企業・大学・自治体との連携を推進しています。営業企画部ファイナンス戦略グループの服部達哉氏は、法人営業やベンチャー投資業務の経験を活かし、スタートアップのファイナンス支援や地域支援機関とのアライアンス構築に取り組んでいるとのこと。

両社は、愛知県・東海エリアが抱える課題解決を目指すスタートアップを支援し、業界の垣根を超えたコラボレーションを促進しています。その取り組みについてお話を伺いました。

起業家と地域が育む未来|なごのキャンパス

名古屋駅近くに誕生した「なごのキャンパス」は、ト地域の持つ潜在力を活用しながら、スタートアップやベンチャー企業を多角的に支援する新しいインキュベーション施設です。かつて小学校だった建物をリノベーションし、「名古屋市の次の100年を育てる場」として生まれ変わりました。

今回お話を伺ったのは、株式会社LEOの代表取締役であり、「なごのキャンパス」プロデューサーの粟生万琴氏。彼女のリーダーシップのもと、地域とスタートアップをつなぐ新しい取り組みが次々と実現しています。

「なごのキャンパス」では、名古屋商工会議所との連携や独自のコミュニティ形成を通じて、スタートアップの起業前から成長後までのサポートに加え、スタートアップと事業会社、中小企業のネットワーキングなど幅広くサポート。さらに、地域イベントや子ども向けの「起業家たまご塾」などを通じて、地域社会との共生を図っています。

日本最大級のオープンイノベーション拠点|STATION Ai株式会社

700社を超える国内外のスタートアップ企業、パートナー企業、VC等の支援機関や大学等が参画する”国内最大級のオープンイノベーション拠点”として、大変注目を集めている「STATION Ai」。

愛知・東海エリアの既存産業と新規事業を融合させ、新たな価値を生み出すハブとなることを目指し、2024年10月に名古屋市鶴舞に開業しました。

今回お話を伺ったのは、STATION Ai株式会社 インキュベーション事業推進部で採用支援領域を担当している加藤大貴氏。提供されているワークスペースの特徴や支援内容、コミュニティマネージャーとしての取り組みなどについて、ざっくばらんにお話しいただきました。

この記事を書いた人

根岸やすゆき


根岸 やすゆき

2003年、エン・ジャパン株式会社に入社。制作部門長、プロモーション本部長を歴任。2013年、ランサーズ株式会社に参画。取締役CMOを経て、現在はCEvO(チーフエバンジェリストオフィサー)として、個人の働き方、組織や事業の作り方を全国に広める活動に従事。2023年4月よりCMOに就任し、2024年9月よりCCO(Chief Communication Officer)として主に対外コミュニケーションを通してのプロモーション戦略・関係構築を担当。