会社の特徴
■ 交通・物流の脱炭素施策を「環境価値」として証書化し、流通させる
株式会社Spatial Pleasureは、モビリティ領域の脱炭素施策をカーボンクレジット・環境証書(EAC)として創出し、需要家への販売までを一気通貫で支援する会社です。バス・物流・鉄道・デベロッパー等の事業者に対してはFS(実現可能性調査)から認証取得・売却までを、排出削減を求められる需要家に対してはクレジット調達戦略の策定から取引実行までを提供しています。日本および東南アジアで事業を展開しています。
■ 市場環境:需要が制度的に確定し、供給が追いついていない
2025年5月の改正GX推進法により、2026年度から大規模排出事業者に対する排出量取引制度(GX-ETS)が義務化されました。この制度は20兆円規模の「GX経済移行債」の償還財源と法的に連動しており、政策の方向性ではなく返済計画に組み込まれた既定路線です。
一方で、GX-ETSで利用可能な適格カーボン・クレジット(Jクレジット・JCM)の発行量は年間約300万トンにとどまり、2030年に必要と試算される約2,000万トンに大きく届いていません。制度確定以降、クレジット価格はすでに3倍超に上昇しています。当社が扱うモビリティ領域の環境価値は、この需給ギャップの中心に位置しています。
■ 技術基盤:モビリティ特化のDMRV
EACの認証に必要な方法論への準拠は、経理データからの概算にとどまる一般的な排出量可視化とは異なり、施策ごとの詳細なモニタリングと算定を要します。当社は、車両ごとの走行距離・電費・充電量といった生データを方法論が定める粒度で処理する技術基盤(Mobility ETL / DMRV)を保有しており、モビリティ事業者は生データを共有するだけで環境価値の定量化が完了します。
ここに蓄積される実績データは、EV・エコドライブ・共同配送・モーダルシフト等の脱炭素施策について、CO₂削減量とトンあたり経済性を実績ベースで対応づけたデータベースとなります。これは他社が保有していない資産です。
■ 実績
国内: 伊予鉄バス・神姫バス・東急バスとの連携により、EVバスの運行によるCO₂排出削減についてJクレジット認証を取得しました。重量車両EVのクレジット認証としては国内初の事例です。本プロジェクトを起点に、モビリティカーボンクレジットグループ(MCCG)を組成しています。
海外: インドネシア最大の財閥系企業シナルマスが運営するBSDシティのバスシステムを対象に、モーダルシフトによるJCMカーボンクレジット創出プロジェクトを実施中です。日本・インドネシア双方の関連省庁からPINの承認を取得済みです。
制度形成・発信: 国土交通省道路局の「G-ROUTE PROJECT」、アジア開発銀行「Asia and the Pacific Transport Forum」、インドネシア炭素取引協会(IDCTA)と国際排出権取引協会(IETA)の共催セッション等において、代表の鈴木が登壇しています。
業界横断の場: モビリティ事業者と周辺事業者・需要家を横断するコンソーシアム「MASA(Mobility Alliance for Sustainable Abundance)」を運営しています。
■ 会社概要
設立:2019年5月24日/所在地:東京都世田谷区玉川/代表者:鈴木綜真
出資者:Spiral Capital、DG Incubation、DEEPCORE、STATION Ai、G-STARTUP