
介護・福祉・看護業界に特化した単発バイトマッチングサービスを展開する、株式会社ケアリンク。社員10名のシード期という、先の見えづらいフェーズにありながら、同社はスタクラを通じて営業人材の採用を前に進めてきました。
他媒体では思うように進まなかった営業採用が、なぜスタクラでは実現できたのか。そこには、会社の現実を包み隠さず伝える「覚悟の採用」と、スタートアップ特化を掲げるスタクラとの相性がありました。
代表・根本氏が語る、創業の想いと採用に向き合う中で大切にしている考え方、そしてこれからのケアリンクの展望に迫ります。

代表取締役
根本 雅文氏
大学卒業後、介護施設で現場から管理者という立場を経験。働く中で自社だけでなく周りの施設も人手不足であると知り、介護業界の人手不足をシステムで解決しようと強く心に決める。都内の受託開発会社に転職し、システム開発周り全般を習得した上で、2021年7月に株式会社ITサポート設立。2023年7月からケアリンクの開発に着手し、2024年2月にケアリンクのサービス提供を開始。2025年2月に事業拡大に伴い、社名を株式会社ケアリンクに変更。

株式会社ケアリンク
https://care-link.co.jp
- 設立
- 2021年07月
- 社員数
- 11 〜 30人
ケアリンクは、福祉業界に新しい風をもたらす単発アルバイトマッチングサービスです。福祉・看護に興味を持つあらゆる人々が、資格や経験の有無に関わらず、自由に働ける環境を創造することです。そして支援が必要な施設とスキマ時間で働きたい人々を繋ぐことで、新しいコミュニティを形成します。
- 目次 -
介護現場の違和感から生まれた、ケアリンクという事業
まず、ケアリンク創業の背景と、現在の事業につながる考え方について教えてください。
もともと介護の現場で働いていて、現場と管理の両方を経験しました。その中で、「この業界は、構造から変えないと厳しいな」と強く感じていたんです。
特に危機感があったのは、人が足りないという表面的な問題だけでなく、「自分にもできるかな」「少しやってみたいな」と思っても、その一歩を踏み出せる選択肢がほとんど用意されていないこと。介護はフルタイムや資格前提だと思われがちで、いきなり本格的に関わるにはハードルが高い。だからこそ、最初の一歩が踏み出せない人が多いのではと感じたんです。ケアリンクを立ち上げた理由はまさにそこにあって、介護施設と働きたい人をつなぐことで、現場がすぐに人材を確保できる仕組みを作りたいと思いました。
業界の課題意識の先に、今の事業内容があるわけですね。
はい。ケアリンクでは、介護・福祉・看護業界に特化した単発バイトのマッチングアプリを運営していて、人材不足と働き手の多様なニーズをつなぐことをミッションにしています。介護には、実は資格がなくても関われる仕事はたくさんあります。いきなりフルタイムで働くのはハードルが高くても、少しの時間、少しの関わり方ならできる人は多い。そうした「最初の一歩」を作ることで、業界との接点を増やし、結果的に担い手を広げていきたい。そこは創業当初から変わらない考え方ですね。

社員10名、シード期。キレイごとでは進まない採用の現実
現在のケアリンクの会社フェーズと、採用で意識していることを教えてください。
社員10名のシード期です。正直、半年後や1年後にどうなっているかは誰にも分からないフェーズだと思っています。だからこそ、採用では必ず現実をきちんと伝えるようにしています。「このフェーズで本当に大丈夫か」という前提を理解したうえで入ってもらわないと、あとで認識の齟齬が起きる可能性がありますからね。
そこまで踏み込んで伝えているのですね。
はい。キレイなことやポジティブな要素だけを伝えて入社してもらっても、それはお互いにとって良くないことだと思っています。例えば営業職であっても、営業だけをやっていればいいという環境ではありません。誰かの仕事が止まっていれば自然と手を伸ばすとか、自分の職域を少しはみ出してボールを拾いにいけるかどうか。そういう動き方を求められる場面はスタートアップにはとっても多いです。それを「大変」と感じるか、「やりがい」と思えるか。その感覚が合うかどうかも含めて、「覚悟」のすり合わせは必ずしています。
会社の雰囲気、カルチャーについて教えてください。
ケアリンクは、役職や立場に関係なく、みんなが自分の意見をちゃんと言えるような、風通しの良い社風だと思っています。議論の場では私を含めて意見を出し合って、それに対しては各メンバーがフィードバックする。トップダウンに偏りすぎると、メンバーが萎縮して意見が出にくくなるため、意見を出しやすい環境づくりを大切にしています。
最終的な決断はもちろん私が責任を持つのですが、決断そのものはかなり早いですね。ただ、その前段として、ちゃんとメンバーから意見が出て、ちゃんと議論がある。そのプロセスは、これから人数が増えても大事にしていきたいと思っています。
営業採用でつまずいた過去と、スタクラ導入の決め手
スタクラ導入前、採用ではどんな課題がありましたか。
正直、営業職については応募自体がなかなか集まりませんでした。他の大手媒体も使いましたが、スタートアップ特有の環境とのミスマッチを感じることが多かったです。
例えば、「業務範囲は明確に決まっている前提」で考えている方や、「ある程度完成された組織で働きたい」という志向の方が多く、まだ仕組みを作っている段階のケアリンクとは前提が合わない。その結果、仕事内容を深く話す前に、フェーズへの理解の部分でギャップが生まれてしまうことが多かったです。
その中で、スタクラを選んだ理由は何だったのでしょうか。
スタートアップを理解している人が前提で集まっているところです。スタートアップスピリッツ宣誓3か条もそうですし、「スタートアップの環境を理解したうえで来ている」という共通認識が最初からある。スタートアップ特有の不確実性や、役割が固定されていない前提を理解したうえで話ができるので、採用のスタートラインが揃っている感覚がありました。私たちの採用にはそういうマインドが大前提として必要不可欠だと思っているので、今後も基本的にはスタクラ一本でいいと思っています。
営業2名採用を実現した、ケアリンク流・スタクラ運用の工夫とは
スタクラを活用する中で、特に意識していたことはありますか。
スタクラは、最初からスタートアップの前提を理解している方が多いので、採用の話をするうえでの前提説明に時間をかけすぎずに済みました。その分、候補者一人ひとりとどう向き合うか、採用の進め方そのものを丁寧に設計できたと思っています。
そのうえで意識していたのが、どんな候補者の方にも誠実に向き合うことと、会社の厳しい現実を包み隠さず伝えることですね。カジュアル面談の段階でも、事業の魅力や面白さだけでなく、大変な部分やリスクもきちんと話します。
カジュアル面談の時点で、かなり率直に伝えているんですね。
そうですね。ケアリンクは、完成された環境ではなく、まだ形をつくっている途中の会社です。役割も組織も日々変化していきますし、安定よりも挑戦が前提にあります。だからこそ、「それでもこのフェーズに飛び込んでみたいと思えるか」「不確実さごと楽しめるか」というところは、選考の中で必ず確認しています。いわば、覚悟を問う選考ですね。
あとは、プロダクトやサービスにちゃんと興味を持てるかどうかも大事にしています。自分が扱うサービスに誇りを持てるかどうか。そこが腹落ちしていれば、自然と行動にもつながりますし、長く一緒にやっていけると感じています。
私自身、もう人生をこの事業にかけています。退路はありませんよね(笑)。その覚悟があるからこそ、一緒にやる人にも本気で向き合いたいし、曖昧なまま気持ちのまま入社してほしくないんです。このフェーズを「大変」ではなく「面白い」と思える人と、一緒に前に進みたいと思っています。
また、選考と選考の間が空くケースや、入社までに数か月の期間があいてしまう方に対してもコミュニケーションは途切れさせず、できる限りこちらから状況を確認するようにしています。「今はタイミングが合わないけど、少し先なら」という方も実際にいますので、こまめに接点を持つように心がけていますね。採用は一度の判断で終わるものではなく、対話を重ねていくものだと思っています。
かなり一人ひとりと向き合う採用ですね。
はい。スタクラを使っているからこそ、「とにかく数を追う」という採用ではなく、ちゃんと話して、ちゃんとすり合わせる採用ができている感覚があります。結果的に、それが今回の採用にもつながったと思っています。

未経験でも活躍できる理由──ケアリンクが求める人物像
今回スタクラ経由では、実際にどんな方が入社されたのでしょうか。
1人は、もともと上流工程を担当していたエンジニア出身の方です。営業は未経験でしたが、「事業を伸ばす側をやってみたい」と挑戦したいと言ってくれました。愚直にキャッチアップしてくれて、言われたことをそのままやるだけでなく、自分なりに噛み砕いて改善提案までしてくれる存在です。
もう1人は、数字にきちんと向き合えるタイプの方です。うまくいかないときでも感情に引きずられず、淡々と積み上げていく。営業という仕事の厳しさも理解したうえで、それでも前に進める強さがあります。結果も少しずつ出してくれていますし、今では本当に信頼できる存在ですし、「一緒に会社を大きくしてくれている」と感じています。
お一人は営業未経験からの採用なのですね。
そうですね。正直、営業経験があるかどうかは、そこまで重視していません。経験って良し悪しだと思っていて、もちろんプラスになることもありますが、時にはそれまでのやり方や考え方に固執してしまうこともある。スタートアップのスピード感や柔軟さにおいては、そうした「こり固まった考え」が逆に邪魔してしまうケースもあると思っています。
だからこそ、経験やスキル以上に、その人の人柄や、大事にしている考え方、価値観を重視しています。あとは相性ですね。実際に話をしてみて、コミュニケーションが取りやすいかどうか、フィット感があるかどうかは、とても大切にしています。
私たちのフェーズでは、営業だからといって営業だけをやっているわけではありません。
状況によっては、介護の現場に入ってもらうこともあります。キャンセルが出たときなどですね。私自身も一緒に現場に入ることがあります。
実際に現場に立つことで、プロダクトがどう使われているのか、現場が何に困っているのかを肌で理解できる。そうした姿勢は、現場の方からの信頼にもつながりますし、営業としてサービスを伝えるときの説得力にもなると思っています。
「私は営業だから営業だけをやります」という考え方ではなく、その時に必要なことをやる。その環境をやりがいと思えるかどうかも、ケアリンクではとても大事にしています。
これからのケアリンクと、共にIPOを目指す仲間へ
最後に、今後の事業と採用について教えてください。
2031年のIPOを目指しています。ちょうど2026年3月にプレシリーズAの資金調達が決まり、直近では営業とCSの採用を考えていますし、その先には営業リーダーやマーケティング、財務など、事業を一段引き上げる中核人材も必要になってきます。
まだアーリーフェーズのスタートアップなので、楽なフェーズではありません。ただ、その分、意思決定は本当に早いですし、自分の動きがそのまま事業や組織に反映される感覚を持てるタイミングでもあります。このフェーズで事業を立ち上げ、組織を作っていく経験自体が大きな財産になると思っています。
このタイミングだからこそ得られる経験を、一緒に楽しめる人と挑戦していきたいです。
編集後記
シード期という先の見えづらいフェーズにおいても、ケアリンクが採用を前に進められた背景には、「覚悟」を前提にした誠実な採用姿勢がありました。
楽な環境ではないこと、役割が固定されていないこと、事業も組織もこれから作っていく段階であること。そうした現実を包み隠さず伝えたうえで、それでも一緒に挑戦したい人と向き合う。その姿勢が、今回の採用成功につながっていると感じます。
スタートアップ特化を掲げるスタクラという場だからこそ、こうした前提を理解した人材と出会えたことも、大きな要因でした。不確実性をリスクではなく挑戦の余白として捉え、自分の手で事業や組織をつくりたいと考える方にとって、ケアリンクは魅力的な選択肢になるはずです。スタクラとしても、引き続き根本さんの今後の挑戦を応援していきたいと思っています!

株式会社ケアリンク
https://care-link.co.jp
- 設立
- 2021年07月
- 社員数
- 11 〜 30人
ケアリンクは、福祉業界に新しい風をもたらす単発アルバイトマッチングサービスです。福祉・看護に興味を持つあらゆる人々が、資格や経験の有無に関わらず、自由に働ける環境を創造することです。そして支援が必要な施設とスキマ時間で働きたい人々を繋ぐことで、新しいコミュニティを形成します。
