PMOとは?仕事内容とPMとの違い、経験を生かせる次のキャリアも解説

「PMOって、結局なにをする人なんだろう」

PMOに配属されたり、求人で見かけたりして、こう思った人もいるかもしれません。

進捗の表を作り、会議を回し、課題を追いかける。

毎日忙しいのに、自分に何が身についているのかが見えにくい仕事です。

先に答えると、PMOとはプロジェクトの進め方をそろえ、進捗と課題を見える化する部署や役割です。

そして、PMにならなくても、PMOの経験はコンサルタントや事業開発などの求人でも求められています。

この記事では、PMOの意味と仕事と身につく力を整理します。

そのうえで、PMO以外も含めたその先の仕事を紹介します。

スタートアップ専門の転職サイト「スタクラ」で、本文に「PMO」がある求人53件の職種も数えました。

この記事でわかること

  • PMOとは何か
  • PMOとPMの違い
  • PMOの仕事内容と役割
  • PMOで身につく力
  • PMOの次のキャリアと求人の探し方

PMOとは?

プロジェクトの予定表を見ながら作業している場面

PMOとは、プロジェクトの進め方をそろえ、進捗と課題を見える化する部署や役割です。

PMOはProject Management Officeの略です。

プロジェクトマネジメントの国際団体PMIは、進め方の知識を『PMBOKガイド』という手引きにまとめています。

その第6版は、PMOを次のように定めています[注1]。

プロジェクトに関連したガバナンス・プロセスを標準化し、資源、方法論、ツールおよび技法の共有を促進するマネジメント構造

かみくだくと、ばらばらな進め方をそろえ、道具や知恵を共有する役割です。

置く場所によって、1つのプロジェクトを支えるPMOから会社全体を見渡すPMOまであります[注1]。

PMOとPMの違いは?

PMは1つのプロジェクトを成功させる責任を持つ人で、PMOはそのPMやプロジェクトを支える役割です。

PMはProject Managerの略です。

違いを3つの点で並べると、次のとおりです。

比べる点 PM PMO
受け持つ範囲 1つの案件 1つの案件から会社全体まで
主な仕事 計画を立てて決めてチームを動かす 進め方をそろえて進捗や課題を見える化する
決める立場 自分の案件のことを決める 型によって助言から指揮まで幅がある

PMOには型があり、支援型はプロジェクトに助言し、指揮型はPMを任命して報告を受けます[注1]。

PMOの仕事内容は?

PMOの仕事は、ルールづくりと問題の早期発見と見える化が中心です。

PMI日本支部がPMOを置く会社に聞いた調査では、PMOの役割の上位は次の3つでした[注1]。

PMOの役割 答えた割合
基本となるPMプロセスの整備・維持 65%
問題プロジェクトの早期把握・対応体制作り 48%
全プロジェクトの計数把握・見える化 38%

調査の回答社数は60社(2023年)で、複数回答です[注1]。

PMOの仕事の3つの役割

転職サービスのdodaは、PMOの仕事を次の3つに分けて説明しています[注2]。

PMOの呼び名 主な仕事
アドミニストレータ 情報収集や進捗データの整理・報告書の作成
エキスパート プロジェクト環境の整備・ルールの策定や標準化
マネージャー PMO全体の運営の統括

進捗の表や議事録が中心なら、今はアドミニストレータの仕事にあたります。

ルールを自分で決めたり直したりした経験があれば、エキスパートの仕事にも足をかけています。

どの役割の経験でも、生かせる求人を職種をまたいで見比べられます。

スタクラでは、独自の審査を通ったスタートアップの求人を掲載しています。

PMOで身につく力は?

チームでホワイトボードを使って段取りを話し合っている場面

進捗の表・会議・課題の管理といった毎日の作業には、それぞれ名前を付けられる力が隠れています。

毎日の作業 身につく力
進捗の表の取りまとめ 数字で全体の状態をつかむ力
会議の運営と議事録 決まったことと次の行動をはっきりさせる力
課題の管理 問題を早く見つけて人を動かす力
報告資料の作成 上の立場の人が決められる形にまとめる力
進め方のルールづくり 仕組みを一から組み立てる力

議事録や進捗の表が中心でも、誰に何を伝えて動いてもらったかを思い出すと、力の名前がはっきりします。

どれも、PMにならなくても、複数の人や部署を動かして物事を前に進める仕事で使える力です。

PMOの次のキャリアは?

PMOの次のキャリアは、PMに進む道だけではありません。

スタクラの求人で本文に「PMO」がある53件(30社)を職種で分けると、次のとおりです[注3]。

職種 件数
コンサルタント 21件
事業開発・事業推進 8件
プロジェクトマネージャー 6件
PMO 5件
経営の補佐 3件
カスタマーサクセス 3件
プロダクトマネージャー 2件
そのほか 5件

職種名にPMOが入っている求人は、53件のうち5件だけでした。

残りの48件は、ほかの職種の求人の中で、PMOの経験や仕事に触れていました。

コンサルタントの21件のうち9件は同じ1社の求人なので、件数の多さより職種の広がりを見てください。

たとえば、ドローンの事業を手がけるTerra Droneの経営幹部候補の求人です。

仕事の例として、次のように書かれています[注3]。

・経営トップのアジェンダ推進(財務、HR、IR/PRなど) ・重要プロジェクトのPMO(現場指揮) ・会議のファシリテーション・意思決定サポート

経営のそばで、PMOの力を使う仕事です。

スタートアップでPMOの経験はどう使う?

自宅でタブレットを見ながら求人を探している場面

スタートアップでは、PMOの経験を進め方のルールをつくる力として使う場面があります。

求人では、たとえば次のような書き方でPMOの経験に触れています[注3]。

  • 事業開発の求人で「プロジェクト推進/PMO、PJM、PdM経験(3年以上)」を必須の条件にしている
  • ITコンサルタントの求人で「SI企業におけるPM・PMO経験」を必須の条件の選択肢に入れている

一方で、スタートアップでは自分で決めて動く場面も増えます。

助言が中心だった人は、自分の判断で進めた場面を1つ思い出しておくと、面接で話しやすくなります。

たとえば、遅れそうな作業に気づいて担当者を集め、締め切りを組み直した場面です。

職務経歴書には、次の3つを数字で書くと伝わりやすくなります。

1. 支えたプロジェクトの規模(人数・期間・関わった部署の数)

2. 自分がつくった仕組み(会議の形・報告の形・課題の管理表など)

3. その仕組みで変わったこと(遅れの件数・報告にかかる時間など)

PMOの経験を生かせる求人はどう探す?

求人を探すときは、「PMO」で検索して職種をまたいで見ると、見落としが減ります。

職種で分けた表のとおり、PMOに触れた求人の多くは、職種名にPMOが入っていないからです。

気になる求人があれば、「求める人物像」の欄でPMOがどう書かれているかを確かめます。

必須の条件か歓迎の条件かで、応募のしやすさが変わります。

「PMO」で検索すると、職種をまたいで見比べられます。

登録すると、気になる会社に話を聞いたり、応募したりできます。

PMO経験が生きる求人を見る▶

スタートアップに向いているかを確かめたいときは、スタートアップに向いている人の特徴とは?もあわせて読んでみてください。

PMOについてよくある質問

PMOは何の略ですか?

Project Management Officeの略です。

部署の名前としても、役割の名前としても使われます。

PMOに資格は必要ですか?

必須の資格はありません。

知識を示す資格としては、PMIが認定する国際資格のPMPがあります[注4]。

PMOに特化した資格には、日本PMO協会のPMOスペシャリスト認定資格があります[注5]。

PMとPMOはどちらが上ですか?

PMOの型によって変わります。

PMOは、プロジェクトをどこまで管理するかで3つの型に分けられます[注1]。

型 何をするか 管理の度合い
支援型 ひな形や過去の教訓を渡して助言する 低い
コントロール型 決めた手順やツールを使うよう求める 中程度
指揮型 案件を直接まとめて動かす 高い

指揮型では、PMがPMOに任命されてPMOに報告します[注1]。

支援型では、PMOがプロジェクトに助言します[注1]。

PMOとは何かのまとめ

PMOとは、プロジェクトの進め方をそろえ、進捗と課題を見える化する部署や役割です。

PMが1つのプロジェクトに責任を持つのに対し、PMOは1つのプロジェクトから会社全体までを支えます。

スタクラの求人では、PMOの経験がコンサルタントや事業開発など職種をまたいで書かれていました。

身につけた力の名前と、自分がつくった仕組みを書き出したら、その経験が生きる求人を見てみてください。

参考・出典

[注1]一般社団法人PMI日本支部世界のPMO動向(2025年6月24日) 7ページのPMOの定義(PMBOKガイド第6版)、12ページのPMOの組織形式、13ページのPMOのタイプ、16ページのPMOの役割の調査(2026年10月16日に確認)

[注2]dodaPMOとは? PMOの3つの職種の項(2026年10月16日に確認)

[注3]2026年10月16日にスタクラの求人一覧に載っていた2,310件(審査を通って公開中のもの)から集計。本文に「PMO」がある53件(30社)を、求人のタイトルで職種に分けた。コンサルタントの21件のうち9件は同じ1社の求人

[注4]一般社団法人PMI日本支部PMP資格について(2026年10月16日に確認)

[注5]一般社団法人日本PMO協会PMO-Sシリーズ(2026年10月16日に確認)

この記事を書いた人

岡田 七海

岡田 七海

株式会社スタートアップクラス マーケティング部 スタートアップ転職メディア「スタートアップマガジン」の企画・編集・執筆を担当。